2025/08/18 14:58

おひなさまを飾るひな祭りは、家庭で行う女の子のおまつりです。

赤色の毛氈などで神聖な場所をつくって、女の子を守ってくれるおひなさまを飾り、神様にお供えもの(ひなあられ等)をして願い事をします。

おひなさまを飾る大切な意味は大きく分けて二つあります。

一つは、人形(ひとがた)に災いや病気をもらってもらう身代りになってもらう『お守り』『なでもの』として。

※なでもの・祓い(はらい)や祈祷などの時、体を撫でて穢れ(けがれ)や災いを移す、身代りとなる人形(ひとがた)や、形代(かたしろ)

そしてもう一つは『予祝(よしゅく)』です。

日本には古来より予祝という考え方があります。

あらかじめお祝いすることでそのことの実現を祈る事です。

ひな祭りも予祝のひとつ。

女雛は未来のお嬢様、男雛は未来の旦那様として毎年飾り、将来の幸せな結婚を「予め(あらかじめ)お祝い」を繰り返す事で本当に実現するようにお祈りします。

このように「おひなさま」は単なる飾り物ではなく神聖なお人形として存在します。新しい生命には新しいおひなさまを「お守り」とし、一人一人の女の子の幸せを叶えてくれるように周りの人たちのあたたかな思いを形にしたもの。 誕生を心から喜び、健やかな成長と将来の幸せを願う、「予祝」すなわち「未来予想図」そのものなのです。